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DJI OSMO 360 実機レビュー:驚きの小型8K360カメラ、スペック表にない使用感と気になった点
DJIから登場した360度カメラ「DJI OSMO 360」
Insta360などで撮影に慣れてきた僕が、これは気になるなと早速購入して使ってみたので、率直に感じたことをまとめます。
■ 結論:細部まで詰めてきたDJIらしい一台
「おぉ、さすがDJIハードとソフト細かいところまで調整しているな」と思わされるポイントがいくつもありました。
小型でサッと使える機動性と、意外にしっかりした編集環境がとても印象的でした。
▽ 画質が気になる方へ
実際に撮影したDJI OSMO 360とInsta360 ONE X4の8K30fpsの素材を比較用に公開しています。
- 室内と野外それぞれ収録
- 画質・色味・ディテール感を確認可能
- カラー設定はD-logMとフラット
- 手を近づけてスティッチの乱れも確認可

Screenshot
※ 編集ソフトで読み込んでパンやLUT確認もおすすめ
※ 大容量なのでWi-Fi推奨
■ カメラ性能:8K長回し撮れるの? → 熱が気になりつつ撮れました
まず気になるのは画質と録画の安定性。
8K 30fpsで60分、バッチリ撮れました。これは正直驚き。
ただしめちゃくちゃに熱くなります。(室内でこれなら野外は心配)
バッテリーを抜いて外部電源で使うのが安全かも。
録画は止まりませんでしたが、
15分54秒ごとに分割され、1本あたり約17.2GB。
分割点に数フレームの違和感あり、編集時に注意が必要です。
■ 熱対策:外部給電で長時間運用もOKでした
バッテリーを外してもUSB-C(PD対応)で給電可能。
65WのPD電源で動作確認済み。
熱暴走を抑えて長時間運用できる構成が実現できます。
■ ファイル形式:OSVとLRF?初耳の拡張子
保存されるのはOSVとLRFという独自形式。
メインとなる360動画はOSVで、前後カメラの映像が1ファイルにまとまっているのが特徴。
LRFはメタデータ用のようですが、編集では気にしなくてOKでした。
■ シングルレンズモード:換算9mmの超広角、ヤバい
1レンズだけ使うモードでは、5K 60fps(4:3)で換算9mmの超広角が撮影可能。
「Gyroflow」で手ブレ補正を…と期待したが、ジャイロ情報は未収録。
設定を変えても出力されず、今後のアップデートに期待。
ただ、画角に応じて換算焦点距離を画面表示してくれるのはありがたい。
FPV界隈の方へ
シングルレンズモードでジャイロフローいけるんじゃ無いか?を見つけました。pic.twitter.com/HM3bJUPwlQ
— イナダ ユウキ|⌘-d Co., Ltd (@inadariann) August 1, 2025
シングルレンズモードで撮影
DJI Osmo360のシングルレンズモード
・ロッドでただ手持ち
・手ぶれ補正はロックステディ
・画角は、歪み補正で、換算15mm
・D-LogMで撮影して純正のLutを50%かけただけ。(色がビビッドすぎて感じたので)
DJI Osmo360のシングルレンズモード
・ロッドでただ手持ち
・手ぶれ補正はロックステディ
・画角は、歪み補正で、換算15mm
・D-LogMで撮影して純正のLutを50%かけただけ。(色がビビッドすぎて感じたので) pic.twitter.com/FvYF7LNWFj— イナダ ユウキ|⌘-d Co., Ltd (@inadariann) August 1, 2025
■ ハードウェア:小さい・軽い・そして起動が爆速
「軽っ!小さっ!」というのが第一印象。
それでいてしっかり撮れる。
持ち運びやすく、起動が爆速。電源を入れたらすぐ撮影可。
insta360 ONE X4 と DJI 360 の起動の速さ勝負!
(最新のX5持ってないので)pic.twitter.com/YwUGObV6q2
— イナダ ユウキ|⌘-d Co., Ltd (@inadariann) August 1, 2025
▽ モニターの使い勝手
Insta360のモニターに慣れていて、違和感なく使っていたのですが、視認性に難があったんだなと気づきました。
360度の映像の確認には、横型の方が断然見やすいと感じました。上下よりも左右の画角がしっかり確認できる方が広く感じます。
画面のサイズは、insta360の方が大きいのですが、視認性では、OSMO360が良かったです。
▽ ロッドやバッテリーの使い勝手も良し
- 7段式ロッドで最大120cm、収納時は短く便利
- マグネット式クイックロックで着脱が簡単
- バッテリーに容量表記あり → 視認性◎
■ 編集ソフト DJI Studio:思ったよりイケてる
正直そこまで期待していなかったけれど、使ってみると意外としっかりしていました。

DJI OSMO Studio05
▽ できること一覧
- 映像のカット・並び替え
- キーフレーム指定・トラッキング
- 手ブレ補正・色収差・LUT・露出調整など
- 速度調整(0.1〜64倍)
- 音楽・カラーのプリセットも複数
▽ LUTが充実してる
DJI製ドローンやアクションカムのLUTもプリセット搭載。
LUTのかかり具合もスライダーで調整可能。

DJI OSMO Studio04
▽ 360以外の素材にも対応
通常の動画素材もインポート可能で、通常動画として書き出しも可能。
入門用の編集ソフトとしても十分使えるクオリティ。

DJI OSMO Studio06
結論:これは“撮って出し”だけじゃもったいないカメラ
DJI OSMO 360は、気軽なサイズ感なのにやれることが多い。
操作は簡単で、編集まで完結できるのが強み。
気になる点
- ジャイロデータがない
- ファイル分割処理がやや面倒
とはいえ、「撮影〜編集」まで全体フローで見れば完成度は非常に高い。
「初めての360カメラが欲しい」「Insta360以外も触りたい」
そんな人にはかなりオススメです!